ピンチはチャンスにしかならない
病院勤務の都合上感染に対する配慮は人一倍気を付けているつもりです。自分の健康はもちろん間接的に院内感染の媒介因子になり得ることも。
理学療法士ですので感染に対する知識、意識が高いのは当たり前。
私たちが相手にする患者さんたちははどうでしょうか?
私が日々接する方は血液内科や呼吸器内科などのがん患者さんです。治療の副作用で免疫力が落ちますので患者さんの中でも人一倍意識の高い方たちです。
運動に関する意識も高い、現役バリバリ、AYA世代の方たちも大勢いらっしゃいます。
タイトルにもありますが、患者さんに触れることで診て聞いて触れて動かして評価を行う、そして対話を通じて患者さんの人となりを理解してベストな方法を提案する。これが理学療法士のスタンダードな関わり方であると私は思っているのですが、見えないウィルスに関していくら感染対策をしているとはいえ、やはり感染への不安は付きまといます。
こんなことがありました。普段から治療のため入退院を繰り返しており、よくお互いに知っているクライアントさんです。リハビリをした前後ぐらいから発熱がありました。こちらの感染対策は問題なし、新型コロナウィルスの不安もよぎりますが幸い呼吸器症状はありませんでした。
患者さんは非常に神経質になりますし、それは当然。むしろ意識が高く頼もしいとも思えますがここで考えたいのは何でもかんでも患者の目の前にいってリハビリをしなければいけないのかと言うことです。
当然、評価は必要です。そのための接触は質を担保するためにも必要に応じてやらなければいけません。
問題はそのあとです。
病院によっては業務時間が少なくなっている病院も少数ですがあると思います。私の病院は現にそうなっています。時間があるからと、経営の問題があるからとしっかり時間をかけて患者を診ましょう。なんてことになるわけです。
患者さんはそんなこと望んでいない可能性もあるわけです。私の担当する患者さんは意識が高く運動に関しても自主練習を充実させることで効果を十分出せています。
こんなときだからこそとかいいながら、いつもと同じ考え方、動き方しかできない。それでは今も将来もなにもできないでしょう。そんなセラピストがあまりにも多い気がします。
患者さんを良くする方法なんていくらでもあります。目の前にいかなくたってリハビリは出来ます。
リハビリしなくても言いように日頃から啓発をすればいいんです。
私の理想は患者さんが自分で自分の身体を管理して僕らは手出しをしないこと、特に今診ている患者さんたちにはそうなって欲しいと思います。
患者さんの疾患的背景を踏まえて予防的な介入に価値を置くべきだと思いますし、少ない介入で最大限の効果を出すことに目を向けるべきです。
今はそういった取り組みになった際にノウハウを蓄積するいい機械です。仕事がないとか言ってる場合ではないです。自分で探して発見して形にするときです。
だからいまはチャンスです。
私も出来ることをがんばります。